講演会の後、中学3年生から寄せられた質問に答えていくよ。

もしよろしければ産科をめざした理由やきっかけがあれば教えてください。
という質問です。


実は私は「性教育をやりたくて、産婦人科に進んだ」という、
変わった産婦人科医です。

普通はお産を見て感動して、とか、
家族が婦人科系の病気で亡くなったから、とか、
実家が産婦人科だからという理由で
産婦人科に進もうと思う人が多いかな。
まあそこは、人それぞれだわ。

じゃあ、私は何で性教育をやりたくなったか。

大学6年生の時、友人が、女子少年院に入所中の中高生とお話をする、
大学生のお姉さんのボランティア活動をしたんだって。
その時、「性感染症、やばいよ」っておしえてくれたの。

私は大学5年生の時に病院実習で産婦人科を回っているときに
不妊症の治療で体外受精を受けている人に出会ったのね。

もちろん、不妊症の原因はたくさんあって、
その人が性感染症のせいで不妊症になったのかどうかはわからないんでけど。

将来、女性が赤ちゃんを欲しいって思ったその時に、若いころにかかったクラミジアなんかが原因で
不妊症になっちゃうという事を知って。
コンドームなしの無防備な性行為で
性感染症がどんどん広がっているという事を

知らずに「早くエッチしてみたい」と言っている人たちに、お知らせしなくっちゃ!!
それが私が性教育を自分の一生の仕事にしようと思ったきっかけです。

あまりお役に立たなかったかな

もう一つ「医学部をめざすための勉強法があれば教えてください」って。


私が大学受験のための浪人時代にわかったことががあるよ。
まず、数学は暗記科目だという事。

数学は得意科目かな?

もう一つは、どんなお医者さんになりたいか、
誰の役に立ちたいのか、を常に思い描くことだよね。

とはいえ、私は大学に入る前と後では、
どんなお医者さんになりたいか、全く違っちゃったタイプ(笑)ね。

実は私は医学部に入る前には、小児科のお医者さんになりたかったの。
でも、7歳でいとこが脳腫瘍でなくなるという経験をし、
若い人が無くなるという事のつらさを感じちゃったのね。
それが大学1年生の時。小児科以外にしよう、と思った。
それ以来、何科のお医者さんになりたいか、実は見えなくなってたんだ。

まあそれは置いておいて、
「お医者さんになりたいんだ」という気持ちを持ち続ける事が一番だよ。
「見ない夢は叶わない」という言葉をお贈りするよ。

がんばって!!!